土下寝モードでーす

  • デイリー紙の藤田コラムがアツかった…

どうしてこの日に高架を間に合わせなかったのか。入場。おねーさんは今日もエロい。雨模様の割には人多いような? 特別前のレースはほぼ様子見。唯一注目してたヒシカツヒトリタビが酷すぎワロタ*1。昼飯。今年は露天が多くていい。リストバンドの長蛇の列にビビる。ちょっと強い雨が来たがちょっとで収まる。投票券の金額欄にチェックするの忘れたまま券売機に入れてドア開けられるパターンが未だに治らない。職員の皆さんお手数かけてスイマセン。場末なオジサンがスマートフォン使ってるの見て時代錯誤を感じる。アヘルケテSの上位総崩れに笑う。そして11Rが刻々と近づく。
思ったより悪天候&重馬場にはならなかった小雨の中、パドックでのマイネルキッツはややカリカリしてた様に映った。他の馬がそれだけ落ち着いてもいた。馬体重が-8kgと発表されていたが、決して細くは見えなかった。いわゆる長距離レース向けのギリギリの作りってやつなんだろうと解釈。しかし全体の雰囲気として余裕の無さを感じたのは正直なところ。不安だったけども、大きな要素までには至っていないと彼の実力を信じ、初志貫徹。
一方、トゥザグローリーはバカに良く見えた。久しぶりに惚れ惚れする雰囲気ってのを見させてもらった。G1である以上、出走してきた馬達は皆実力があり見栄えもするんだけど、トゥザグローリーのそれは抜きん出ていたと思う。ま、あんなの見たら普通は安心して買っちゃうよね。しかし長距離経験のない彼にとってこの素晴らしさと闘志は裏目に出るだろうと、僕はトグロ*2切りに確信を深めたのであった。
その他の馬の仕上がりは皆良かった。流石G1。ヒルノダムールは抜かりなし。オウケンの雰囲気が良かったのにホッとする。パドックをじっくり見終えた後、もう半分勝った気になっていた。馬券はキッツからの流しでいいかな、と。馬場が中途半端*3だったので、エイシンペルーサ辺りが来る怖さに勝てませんでした。切った馬は、ジェントゥー・マカニビスティートゥザグローリートーセンクラウンゲシュタルト・ジャミール・トウカイトリックフォゲッタブルの8頭。これだけ切れれば厚めにも流せる。自分の本命馬券となるキッツ−ダムールの馬連は約100倍? こりゃ文句の付けようが無い。「よーし今年はチャリティー競り落としちゃうぞ?」なんて浮かれちゃったりなんかして。

  • レースのほうそくがみだれる!

そしてレース。最初に総括するならば和田の独壇場だったとしか言えない。嗚呼、川田の次は君だったのね…。さて、ナムラが出負けしたのを見て「ヨシ!」と思った次の瞬間「マズイ!」と焦った。案の定、カオスがやってくる。スタートは悪くなかったものの行き脚の付いてなかったキッツの松岡が「ナムラ居なくね?」と斜め前を見てる。そしてやはりビートブラックは逃げに出てこない。行き脚の良かったゲシュタルトが押し出されて先手を取る。おそらく乗ってる藤岡佑にとっても想定外だったはずで、彼も「ナムラ居なくね?」と内見てる。ちなみにレース回顧での和田曰く、隣の藤田は出遅れに「アッー!」と言ったらしいとか。
最初の1000m、参考タイム64秒の表示。稍重だったにせよこれは遅い。ナムラが出遅れたことで流れが一瞬止まったので仕方はないのだが。おかげで多くの馬が行きたがって折り合いを欠いていた。ナムラもその一頭だったw やはりこのままこのドスローでヨーイドンの糞レースか?と思ったら意外とそうはならなかった。

  • DOGEZAします

中谷&丹内の両ジョッキーには謝らなければならない。展望で度胸無しとか言って本当にごめんなさい。総帥からのお達しがあったのかもしれないし、ナムラが出遅れてあのペース・展開だったからかもしれないけど、ともかく正面からよくぞ仕掛けてくれた。それでいいんだよ。天晴れ。よくやった見直した。
コスモヘレノスが先頭に立ち、コスモメドウもポジションを上げていく。問題はここから。坂をあのスローペースで下ることで噴火寸前になっていた馬達は、この2頭の動きに煽られた。そこにスタンド前の大歓声も重なり、馬の我慢は決壊。そして何とトグロが先頭に出てしまう展開。場内が沸く。多くは困惑や悲観だったろう。「ご愁傷様です(例のAA)」と他人の不幸を笑ってやりたい自分だったが、釣られたのかマイネルキッツも動いていて他人事ではなかった。うわマジかんべん。ナムラが前に居なかったことで松岡は目標を定められず苦悩してたのかもしれない。飲まれたヘレノスは苦しい状況。

  • 和田の時間

本来なら1コーナーでトゥザグローリーが先頭に立った後、レースの流れってのは固まるはずだったんだ。先頭に立ったタイミングがポイントで、長距離のレースでは正面過ぎ〜1角に入る辺りからスローペースに落として息を入れるのが定石。実際、あの辺りから先頭集団はペースを落としている。そのせいで直後に居たゲシュタルトは詰まりかけて困ってた。騎手達にとっては「ここは人馬共に一旦息を入れよう、そして仕掛けをどのタイミングでやる?坂手前?頂上?下り?直線?それが重要だ。」という塩梅だったろう。前のトゥザグローリーはもう死に体だから、これで一息入れればキッツは流れ込める、まだ終わらんよというのが自分の気持ち。
しかし和ム田クレセントはここの緩み、最もペースが落ちるこのタイミングに仕掛けて先頭に立った。場内は超騒然。これは絶妙も絶妙で会心の一撃だろう。他の人馬にしてみれば、ようやく落ち着く流れ。ここで馬のスタミナを蓄えて直線に備えようという目論見を崩されてしまった。そもそもナムラが出遅れたことで混乱してもいる。他馬の騎手からすれば「またしてやられた」だったろう。和田が検量室から無事に生還出来たことには拍手をしたい。
では、これら一連の流れは和田の上手さによるものなのか? 確かに和田は長距離で買える騎手だと自分も思っているが、今回はそういう類ではないだろう。何せ前半はナムラクレセント自身もレースになっていなかった。更にその原因は自分が出遅れたからで自爆もいいところである。しかし幸運というか悪運だったのは、トゥザグローリーと違って内枠だった為、外や前の馬達は壁となってくれた。そうしてナムラの暴走は何とか抑えられていた。仮にナムラが外めの枠に入っていれば坂の下りからマクってハナに立って最後は沈んでただろう*4。さて抑えられていたナムラではあったが、正面〜1コーナーからコスモヘレノストゥザグローリーマイネルキッツらが先行していくようになると馬群の間隔が少しずつ開き始めていく。それは同時にナムラへの包囲も崩れ、決壊。あの仕掛けについては、レース回顧のイベントで「もう限界でした」と本人が振り返っている様に「天然」だろう。まぁ結果的には最高のタイミングで暴走出来たと思うよね*5。暴走は自爆を意味するんだけど、今回ばかりは誘爆の方が酷かった為にマイナスにならなかった。彼の暴走でトゥザグローリーローズキングダムマイネルキッツらがチェックメイト。二次災害って怖いねー。

  • 不人気コンビが好走した事の評価

その後の展開はもういい。二次災害の被害が少なかった馬が消耗少なく済んで伸びてこれただけのこと。ヒルノダムールは藤田がやらかすことが今回無かった*6ので当然の結果。エイシンフラッシュもそうだが何より2頭には優れた地力があるから伸びても来れる。しかし問題は4着5着、エイシン並にキレて追い込んできたマカニビスティートウカイトリックのドベ&ブービー人気コンビだ。マカニビスティーステイヤーなんて思えない。トウカイトリックは立派なステイヤーだが今となっては随分と衰えた馬。何よりもこの2頭の地力は低すぎる。そりゃ両馬は道中で折り合いを欠くこともそうなく、経済コースを進んで消耗は少なかった。しかし消耗が少なかったのはこの2頭だけでもない。後方に居たオウケンブルースリトーセンクラウン、ジャミールやジェントゥーなんかも比較的消耗が少なかった、彼らの地力が下だとは思えない。また、ペルーサは出入り激しい展開に巻き込まれてはいたものの、折り合いはそこそこ付いていたし、彼の優れた地力ならもっと押し上げてきてもおかしくなかった。しかし彼らは4着5着に入線出来ず。さらに言うと、あんな競馬だったナムラクレセントがちゃっかり3着に残っている。
彼らの命運を分けたのは? 稍重の馬場? 確かにエイシンフラッシュは欧州血統でこういう馬場をこなせるだろう。そう言えばヒルノダムールエイシンフラッシュ皐月賞の2着3着馬で、当時も稍重のコンディションだったっけ。そしてマカニビスティーはダート馬なので、道悪の条件は確かに向いている。しかしそれではトーセンクラウンが案外だったことに納得がいかないんだよォー。カオスな展開になって「何が来てもおかしくない」というレースの空気の中、坂の頂上での絶好の手応えは「ああ、ちくしょう江田照なのか」と覚悟した程で。道悪なら彼の舞台でもっと差せていたはず。それが伸びてこなかったのだから、思うに馬場の内外のコンディション差が相当あったんではないか? 小雨はずーっと降っていたので、外の方が濡れてノメり易く、適度に痛んだ内の方が伸びる馬場状態だったのかもしれない。なのでペルーサやオウケンなんかは内に切れ込んでいった方がより差せて上位に迫れていたのではと。そう捉えて今後の評価に活かしたい。目黒記念辺りとかで。

  • 最後にノリさんの総括を添えて

ま、これで天皇賞(春)の距離短縮論は静まってくれるのかな?*7 やっぱり長距離レースは面白いよね!最高! 平均より遅いペースだったろうに直線は皆グッダグダw こういうサバイバルレースで勝ってこそ真の強者だよ!藤田おめでとう!しかしあのデイリーのコラムとパドックのキッツがあったってのに何で俺は軸を変えられなかったんだろうな! 
競馬は馬券を当てるよりレース展開を読み切らなければならない、と全力を注いだけど、結局今日もダメだった。ああいうアクシデントにはお手上げとは言え、もっと精進せんとなぁ。アクシデント=和田のジサクジエンな部分は頂けなかったけど、あれだけ良い部分も悪い部分も凝縮したレースだと、見る方としてはお腹いっぱいになって満足感がありました。馬券買ってなかった人もかなり楽しめたんじゃ? レース後のチャリティーの最後に騎手会長の武豊が「自分達は(騎手という職業柄)時間の自由がなく、何かしようにも競馬場でしか出来ない。だから今はレースでもって皆さんの心を盛り立てて行きたい」みたいな事を言っていたが、今日の天皇賞はそれだったんじゃない? 実際、場内の反応で「凄いレースだ…」という声が少なくなかったです。
レース回顧のイベントでは和田の司会力に不安を感じ、やっぱりユーイチが進行した方がいいんじゃないのかなと思いつつ、ノリさんがご意見番のポジションを年々固めているのに満足しました。来年も是非参戦してきて下さい。

「俺も出遅れてりゃ良かったんだよ」←Exactly(その通りでございます)

*1:コース横切るところで飛越しようとしてたようなw

*2:トゥザグローリーの略称

*3:自分の想定ではもっと雨が降って重以上

*4:要するにナムラは出遅れたから3着まで来れた

*5:前のペースが落ちてたので見栄えほどは脚を使わずに済んでもいる

*6:レース回顧のイベントでノリさんが本人に直に指摘しててクソワロタ

*7:総崩れした社台は何か言いそうでヤダだけど