ゴルシ復活だって? 

そんなのないないナイスネイチャ


ゴールドシップが復活なんぞしてるものか。そもそも凋落なんぞしていないんだよ。彼は今まで通りいつも通りに走ってるんだ。有馬記念での展望回顧でも評したように、ゴールドシップは癖があるからペースに合わせた騎乗が必要で、ここ数戦はそれが噛み合わなかった、それが今回は噛み合っただけにすぎない。なので、「ゴールドシップが先行できるやる気を見せた!」「引っかかるほどなんて!」とか「岩田ならゴルシのやる気を引き出して先行させられるんだ!」みたいな評価は勘違いだと僕は思う。
レースタイムを見てみると最初の1000mが1.03.2、さらに最初の2Fに関して言えば25.5の展開。ゴルシ君は去年もこのレースを同等の馬場条件の下で勝っているのだが、その時のタイムは最初の1000mが1.01.2、2Fは24.6の展開。これは大げさに言うと、ゲートを出たなりで後方からレースを進めた去年の騎乗ですら先行が出来ていたかもしれないということで、つまりゴールドシップは何も変わってないんである。そしてこれまでの噛み合わなさの元凶はウチパクではなく須貝なんである。どうも須貝は先行してディープブリランテに完勝した共同通信杯に囚われている風なんだが、そもそもあれこそドスローな入りを内枠を利して先行出来てただけだっつーのにさ!


ではでは、本番の天皇賞春でゴールドシップは勝てるのか? その条件は「鞍上が道中の位置にこだわらない」「当日のバンデがハイペースで引っ張らない」の2つに絞られると思われます。特に後者は重要で、去年ゴールドシップ天皇賞春で凡走したのは、サトノシュレンがハイペースで逃げ&後続がそれなりに付いて行った展開を、ウチパクが須貝の指示のせいか追いかけようとして無駄足を浪費したことが全て。なので今年のバンデがどう逃げるかは大事な要素です。飛ばす指示が無かったとしても、先日復帰したトウカイパラダイスがもし出走してくれれば、彼が突っつく形でペースが速くなるかもしれませんが。そしてそうなった時には、鞍上が無駄足を使わないようドッシリ構えられるかになるんだと思います。あと挙げられるとすれば、やっぱり少しでもロスを無くせる内枠が望ましいね。少頭数も望ましいですが、GⅠである以上は多頭数が避けられないのでこれはどうしようもないわなー。


ところで、今回の阪神大賞典は1000mで区切ると1.03.2→1.03.1→1.00.3で、例年にない程のクソスローのヨーイドンだった訳ですが、去年のウチパクでも先行出来ていたゴールドシップの位置よりも後ろに居た騎手は一体何がしたかったんでしょうね。レースリプレイ見ると、このドスローだと言うのに、とんでもない縦長展開なんですわ。静止画像から馬身差を見て逆算するに、後方勢は残り1000mを57秒切るくらいで走る必要になっていた感じなんです。本当に何がしたかったんだと思います。まさにビッグウィークですよこれ。
こんなスローを許すことになったのは、サトノノブレスが出負けしたことで二番手の目標が消えてしまったことは大きいです。そしてその二番手にゴールドシップが迫った訳ですが、おそらくペースに定評のある岩田騎手、想定したよりも前に位置したことで「アカンこれオーバーペースやわ」と馬を抑えに行ったのを、後ろの連中が「ゴルシかかってやがるwww そのまま潰れろw」なんて勘違いしてたんじゃないのかなとしか思えません。そんくらいお粗末なレースだったと思います。
こういう時、ドカンとマクってレースを動かしてくれるのが和田騎手と思ってたんで、タマモベストプレイな彼が今回動かずだったのにはガッカリ。スタートで大きく遅れて流れに乗れていなかったにせよ。ナムラクレセントの時とは違ってタマモベストプレイにはスタミナの信頼を持っていないんでしょうかねぇ? 菊花賞朝日CC有馬記念、そしてこの阪神大賞典からして、この馬がヨーイドン駄目なのはハッキリしてるかと思いますが、ペースが流れていた菊花と有馬がまずまずの内容だっただけに、割とステイヤー型なんじゃという気がしてきた。兄弟のせいでマイラー向きとか言われますけど、あくまで母系はロイヤルサッシュ一族でディクタスの血を持つんですよね。ひょっとして兄貴連中も実のところは…。もし天皇賞に向かうのなら気になる馬ではある。
ちなみにサトノノブレスは出負けでレースにならなかったし、やっぱり京都コース向きだなぁという感じで、本番は当然買います。