伝説は終わらない

おめでとうエピファネイア。おめでとう福永祐一


いやーしかし人少なかったですね、だそうですね。仕事のカンケイで準メインも見られず帰るハメになりましたんです。中継は見たけどね。しかし4万人を切ったと聞くと心配するんだけど、前日から雨でしたのでこの客足は仕方ないか。キズナもいないし。ただメインディッシュは頂けたかなという満足感があります。だってこの日はGⅠレース見る為だけに行く訳じゃないんですよ。この菊花賞の日は新馬戦こそに意味がある! ちょうど一年前の新馬戦において勝ったのがこの度の覇者であるエピファネイア。二年連続での快勝。前日にはその新馬戦でいい内容を見せてたクリノスターオーが勝利しており、こういうのは馬が覚えているのかねぇ。そして今年も伝説の新馬戦の格を守るかの様に、セレクト最高額の注目馬、トーセンスターダムが出走してきてくれました。

パドックで見た時、正直エピファネイアで感じた「インパクト」は無かった。まぁ彼の場合はとにかく見栄えがあるというか派手だったので。リーチザクラウンもそうだったけど「メインレースから一頭連れてきてここに紛れ込ませてんじゃないの」な迫力の差があったんだよなぁ。それと比べるとこのトーセンスターダムは地味。有力どころだったドリームアドリームやリバーソウルが450kgを切る馬体だったし、素晴らしく見せてた訳でもない、なら480kgのトーセンは雄大に見えていいんだども、そんなことはなく地味。しかし金閣寺銀閣寺の違いじゃないけど、銀閣寺的なトーセンスターダムには柔らかさというか品の良さは感じる。馬体重の割に大きく見えないけど、首がいいのかバランスが天性なのか、歩いてると大きく見える。これはこれでたまらん。人間だと茶道とかの所作が美しいってのに近いかも。馬柱で血統を見た時は「姉にラシンティランテに近親トーセンジョーダン&ホマレボシのディープ産駒、確かに良血&高額必至だけど母がGⅠ勝ってる訳でもないのに3億近くなるもんかな?」なんて思ってたんだけど、このパドックで納得。とは言え、それだけで走るかは別の話。しかしきっちり勝ってくれた。道中はふわふわしててまだ遊びが多い風に見えたんで公開調教みたいな感じ。母父エンドスウィープが2000m以上に壁がありそうで引っかかる部分だけど、果たしてどこまでやれるか。どう鍛えていくのか、こういうのは調教師の手腕の見せどころになる。
その一方で、伝説の新馬戦を更に彩ったユーイチの芸術的落馬。客少ないのにどんだけ場内大騒然だよっていうwww ターフビジョンで落馬がモロに中継されてましたからねぇ…。「何あの落馬w→ドリームアドリーム?→ん?あれ乗ってたのって→おいおいおい」という流れで、ドヨドヨが地震のS波P波みたいなズレで起きるんですよね。11年前の菊花賞のスタート後がこんなんだわw あと何が酷いってユーイチ落馬をプラス(負傷乗り替わり)に捉えようとする競馬ファンの声がwww でも気持ちは分かるなぁ、僕も最初は「いまさら騎手余ってないだろ、アンカツ杉原みたいなったらやべーだろ、不謹慎だろ」と現場で冷静に受け止めたんだけど、「ん? メンd…」と気付いた時にはちょっと誘惑に負けそうになったわ。ちなみに芸術的落馬に関しては、変にしがみ付いてグチャグチャに落馬すると大変危険なので怪我の観点から仕方ないと思います。ただでさえユーイチはその後の事もあるし、何より落馬で大けがした経験あるからね。レース回顧のイベントで触れてくれてたかもしれんけど見れてないのでこれは分からない。ま、この幸福な落馬は、プレッシャーや憑きを取ってくれるんじゃないかな、と思いました。おかげで菊花賞の馬券をエピファ軸で買うことが出来た。


さて菊花賞、馬券は3連複をエピファ軸で7頭に流す21点買いで的中。BOXから切り替えられたので儲けを多くすることが出来た。ただ人気どころの決着ということ、何より展開の見立てやその他でダメな部分が多くあったんで達成感はあんまりないな。せめて4着にヤマイチパートナーがいたらなぁって。要するにドヤしたかったんです僕は。思ったより三連複がついたのは、それだけエピファネイアの次が混戦だったか。
芝が不良と発表されてたけど時計はかなり出てた、稍重くらいの感じかな? 新馬戦も上がりは34秒台だったし、オルフェーヴルのダービーん時と似たコンディション。そうは言っても、バンデと猫が速い流れを産もうが勝ち時計は3分6秒台かなー?と思ってたんで、今回の3分5秒2の勝ち時計は素晴らしい。去年みたいに仕掛けが坂の前からみたいな壊れるレースではなかったから、消耗戦には至らなかったけど締まった展開だったし、綺麗な好レースだった。3着に粘ったバンデはスタート後から仕掛けて先手を取りに行ったけど、無理に追わずに坂の下りを使いながら正面で先手取るパターンならもう少し脚が残って2着はあったんじゃないかなぁ? けど松田騎手GJでした。ビックリしたのはエピファネイアの位置で、行きたがっていたとは言え、逃げ馬のすぐ後ろというのは本当にビックリ。けどこれが大正解だった、やるじゃんユーイチ。おかげでレースも締まったわ。それを見てか早めに好位を取りに行って内内で脚を溜めさせた岩田や、好位にこだわりながらも去年みたいな暴走をしなかった川田の騎乗も大変良かった。有力馬が前がかりに来たことで好発決まらなかったナリタパイレーツは3番手を取れずで苦しい競馬になったか、猫を追いかける気概は見せて欲しかったけどね。後方にいた馬だとマジェスティハーツは仕方ないか。関東馬はデータ通りの苦戦、買っていた関東馬2頭は直線で外に回していたんだけど、パトロールVTR見返すと内のコース取った馬たちが直線伸びていて(最終レースも内からの強襲があった)、芝の乾き具合に内外の差があってコース取りが明暗分けたのなぁとも思った。
しかしまぁ期待したヤマイチパートナー、何でやねんっていうね。これが幸四郎クオリティってやつか。やられたなぁ。おまえそれそんぐおぶういんどじゃねーか!