分水嶺となるか

以前のエントリで述べさせてもらった北米のBlu-ray市場、その後どうなってるのか〜みたいな補足なんだけども、先日リリースされたIronman2の初動が大作としては初めてとなる過半数超えになったようで*1。前作の初動は惜しくも20%には及ばず…程度だったはずなので、単純に3倍成長したと言えるのかな? 既にマイナーな作品ではBD>DVDになったものがあったのだけども、やはり興行で3億ドル以上を稼いだ超メジャー大作でBD>DVDになったというのは立派なマイルストーンなんだろうと思われる。まぁIronman2がDVD超えをしてくるだろうというのは十二分な想定内だったんですが。なので先述の記事にあるように、Clash of the TitansやPrince of Persia:The Sands of Time辺りに打ち立てて欲しかったのが正直なところだ*2。セル市場全体で見ると、20%の壁を崩しづらい状況が続いているが、今後はBD+DVDセットが増えることもあって容易く崩れるだろう。今回のIronman2の売上も小売自身が移行を促進するトリガーになろうかと思われる。今後の新作だと、InceptionやToyStory3などは高いパーセンテージが期待できそう。パッケージのリリースは来年以降だけど、ポストアバターを狙ってる風なTRON:LEGACYの今後も気になるね。
さて、一般の新作映画は順調に伸びているものの、ドラマに代表されるテレビ系は今も厳しい状況だったり。売上数以前の問題でリリース自体が十分でない*3のが現状。リリースされたものの売上はそんなに悪いものではないのだけどねぇ…。シーズン形式になりやすいテレビ系コンテンツの性格上、既にDVD-BOXを売った手前からBD版を売りにくいんでしょうか? 米国は映画業界とテレビ業界の距離が日本に比べればべらぼうに近いだけに、もう少し積極的になるんじゃないかと思っていたのだけど。案外個々のプロダクションが強い様で。まぁこういうのは時間が解決する問題だとは思うので、とにかく母数となる再生環境の普及が大事。感謝祭から始まる年末商戦でどこまでBlu-rayユーザーが開拓されるか。


ちなみに我らが日本市場ですが、JVAの8月のデータでセル市場においてブルーレイが20%超えと、順調に成長はしているようですね。アニメが牽引しているのは言わずもがなですが、最近あったB'zのライブ版や龍馬伝BOXの売上のニュース等を見るに、洋画を含めたその他ジャンルの伸びも十分に影響してそう*4。ハードウェア方面に目を向けると、BDレコーダーやBD内蔵テレビは相変わらず好調な売上げを叩き出してるので、家電市場からのアプローチは今後も力強い支えがあろうかと思われます。しかしエコポイント制度変更による今後の影響はあり得る訳で、そんな中、この記事にある様に、PC市場からのアプローチが強化されつつあるのは大きな助けになるのではないでしょうか。

*1:Videoscanで52%

*2:でも両作品とも40%近いので健闘してますよ

*3:DVDだけ発売ということ

*4:しっかし日本でのBDの売上データは無料だと中々入手できなくてしんどい…