きたぞきたぞ

さぁさぁ春の盾がやってきた。奇跡のカーニバル開幕だ。去年は盆回りがBGMとして完全に一致という、個人的年度最優秀レースだった訳ですが、今年も嵐の予感がビンビン。とは言え、前哨戦(万葉SダイヤモンドS日経賞阪神大賞典大阪杯)がまぁどいつもこいつも波乱だったので本番こそはガッチリ王道決着しそうな気がしないでもないのだけどね。京都の今週末は心地よい陽気に恵まれる絶好の行楽日和とのこと。馬場コンディションは絶好で高速決着な傾向になりそうかな。ま、良馬場でやれるのはいいことです。以下寸評。


[ ]【ビートブラック】 今年も最内。菊花賞3着馬で、昨年は大阪ハンCを勝っての挑戦で7着。もう一つ足りなかった。近走は結果が出ておらず厳しいか。
[ ]【トウカイトリック】 もう終わったと評価していたのに昨年は何と5着入線。今更デキ落ちのある年齢でもなくステイヤーの資質はまだ上位。ただ昨年は道悪が向いた感なので、良馬場の今年は厳しいんじゃないかな。
[×]【ナムラクレセント】 ま た 2 枠 3 番 か 。 昨年はこの絶好枠ながらも出遅れ、そして無茶苦茶な競馬、しかし3着と、レースに負けて勝負に勝ったぜ。キチガイの気性は年重ねても相変わらず、今年も何かやらかしそうな。展開利を得られる立場の馬で穴人気もしそうだけど、この馬場がどうだろう。
[注]【モンテクリスエス】 マイネルキッツらの回避で滑り込み。3年前に出走した際、ダイヤモンドSレコード勝ち・日経賞3着の実績だった。単勝オッズ300倍近いですが、もしエリモエクスパイアがあるとすればこの馬かなと。内を活かせるか。
[ ]【ジャガーメイル】 一昨年のチャンピオン。昨年のJCでは3着と古豪は健在。阪神大賞典は5着と振るわなかったが、淀&良馬場となる今回は大歓迎。金星は無理っぽいが連下はあるのかな。
[▲]【ゴールデンハインド】 今年のキーホースですね。荻野がプリキュアるのかそうでないのか。ボクはそうすると見ています。
[ ]【ユニバーサルバンク】 オルフェーヴルの壁として回ってくれればそれでいいとサンデーレーシングは考えているはずだ。ちなみに本馬の母は名脇役ステイヤーでスタミナ保障済…でも菊花賞では大敗だったんだよなー。怖いと言われる大阪ハンC組ではあるのだが。
[ ]【ギュスターヴクライ】 無印! 前走は鞍上のレース運びが完璧だったのと、斤量が効いてたからねー。そう簡単には今回いかないはず。阪神大賞典のローテもあんまりですし。
[ ]【コスモロビン】 少々不気味。コスモ大知とかオッズの盲点になりがち。輸送が不安視されているので買うなら当日の馬体重は絶対チェックした方がいいね。
[ ]【ケイアイドウソジン】 まさか競らないとは思うんだけど川田なんだよなー。
[ ]【ウインバリアシオン】 何でアンカツじゃないの? 頭おかしいんじゃね? そのくらい菊花賞には見どころがあったのに。
[☆]【クレスコグランド】 ムーニーバレーRCTからずっと心中すると決めているの。ロベルトをステイヤー母系に乗せたこの仔を菊花賞で見たかったものですたい。ライスの様に大物喰って欲しい。ま、カオスなレース展開で浜中が見事に立ち回って決めてくれるなんて微塵にも思ってないけどな!
[ ]【フェイトフルウォー】 それでも俺はステゴ産駒を長距離で買わない。
[ ]【ローズキングダム】 オルフェーヴルの壁として回ってくれればそれでいいとサンデーレーシングは考えているはずだその2。菊花賞のときにも言ったけどスタミナは意外にあるし京都コースもいい。去年は珍展開で自滅させられた恰好で、上手く乗れれば上位に絡める。ただ今のところ結構人気してて正直美味しくない。
[△]【ヒルノダムール】 枠がね。この外めの枠がどう出るかね。近走物足りない結果の前年勝ち馬ではあるけれど、良馬場、京都コース、斤量減とプラス材料は多い。前走も不利あったんだし。藤田がオルフェ完全マーク臭いのは気がかり。ただギュスターヴやバリアシオンより人気ないのは正直美味しすぎる。
[◎]【トーセンジョーダン】 距離歓迎。折り合い問題なし。地力十分。展開利見込み有。高速馬場超歓迎。敵はオルフェーヴルやない、ペースに定評のある鞍上や!
[ ]【トウカイパラダイス】 連勝とは言え、1000万&準OPでは流石に今回の相手が違いすぎる。レース内容や血統に買える材料がある訳でもなく。
[▲]【オルフェーヴル】 打ったけど正直このオッズでは買う気になれない。不安視していたものが前走ああいう形で現れてオッズ落ち着くのかなと思ったけど、あれで2着に来たことでより集まったのかな? うま味がないね。大外は不安視されてるみたいだけど外から被せられないメリットは確実にあるよ。前エントリにも書いたけどいっそ出遅れたっていいんだもの。



そんなこんなでオルフェーヴルに死角は見当たらないのだけど、探せば一応ある。「対オルフェ兵器=スローペース」&「(池添)馬込みに入れて折り合いを付けたい」この2つによる化学反応だね。オルフェは有馬記念をヨーイドンで勝ってるんだからスローペースはウェルカムだけど、有馬記念と今回決定的に違う点が2つあるんだな。1つ目は、有馬記念は逃げる馬が不在で先行馬(アーネストリーその他)がやらかしてのドスローだったという一方、今回は逃げ馬がきっちり存在しているということ。荻野のゴールデンハインドは大逃げをすることで万葉Sを圧勝。そもそも荻野自身が大逃げ専用機。ナムラクレセントステイヤーなゆったりペースの逃げが出来ない馬。ケイアイドウソジンも行けるなら行くという積極的な競馬を考えているはず。その為、馬の隊列は有馬記念の様にならない可能性が高い。そして2つ目は、馬込みに入れたい池添と馬込みに閉じ込めさせたいライバル達という関係。有馬記念ではこの関係で終始内に閉じ込められ、末脚不発となったのがブエナビスタだった。今回オルフェーヴルがそういう境遇になることが考えられる。それでもオルフェーヴルはこのメンバーであれば…仮に有馬記念オルフェーヴルブエナビスタの位置が交換されていたとしても、オルフェーヴルは素晴らしいギアチェンジ&推進力によって馬群から割って伸びてやっぱり有馬記念を勝っていたかもしれない。
しかし、同日同コースで行われたグッドラックHCで走っていた全馬はそんなオルフェーヴルよりも早い時計でゴールしている。別レースを持ち出すことは阿呆なんだけども、つまり後方集団が硬直する一方で、逃げ馬が好き勝手してレースが分断されてしまえば、「オルフェの数馬身先に〜」が成り立つ。前哨戦のゴールデンハインド(万葉S)やネコパンチ(日経賞)の様なパターン。そして天皇賞と言えばイングランディーレでしょうよ。今回、そのパターンが例年以上に起き易くなっていることは確か。これがオルフェーヴルの最大の死角かな。もう一つ言うと、トーセンジョーダンの岩田。多分この馬が逃げ馬の後に控える馬群の先頭にいると思うんだけど、彼の判断によっては後方が前の馬を見失ったというクィーンスプマンテのパターンも発生。
「それは困る」って話だとしたら、オルフェーヴルはいっそ暴走した方が安全なのかもしれない。暴走だと良い響きじゃないので、タップダンスシチーサイレンススズカな感じ、みたいな。行くとこまで行くっていう。阪神大賞典の内容はそれを支持出来る結果だったもの。でもまぁ陣営としては凱旋門賞を見据えて「そんなことはさせられない」と考えているはずだし、「1頭だけ先頭に立つパターンはヤバい」が本当だとすると、やっぱり後方からの競馬になる。仮にオルフェ包囲網が敷かれなかった場合、それこそ本当のカオスになるのだけど、やはり阪神大賞典の様になってしまう?
そうなると今回のギュスターヴクライは誰だ?となれば、後方の馬より前めの位置から押し切れるトーセンジョーダンが相応で、重い印を打てるかなという見立て。先の様に行った行ったになってしまう展開でもトーセンジョーダンのポジションなら間に合うかもというのが安定感になるね。馬券としてはトーセンジョーダンと逃げ馬何頭かの単勝買うのが一番健康的かもしんないなー。